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絵 本

 題 名 あんなかいぶつみたことない
  青山 南
  阿部 真理子
 発 行 BL出版 / 2001年2月
 サイズ 30 x 22cm ・ 32ページ
 表紙では、ピンクの怪物が街を破壊して大暴れしています。隅の方に、子どもを抱えたお父さんが、汗をカキカキ、必死になって逃げていく姿が小さく描かれています。

 私は、この絵本を「お話会」で読んだのですが、この時、参加しているお母さんたちを、みんな敵にしてしまうのではないかという不安を抱えていました。
 (・・・冗談ですよ!)
 そうです。「かいぶつ」は、お母さんのことなのですから。

 男の子が、「あんなかいぶつみたことない」と絶叫して、お父さんのところにやってきます。
 お父さんは、男の子の話をしっかりと聞いてから話し始めます。
 「おとうさんは そのかいぶつに くわれたことがあるぞ」
 お父さんと男の子は、自分の傷をさらけ出すことによって慰めあうのです。

 でも、お父さんも男の子も、好きなんですよね。絶対にお母さんのことが好きなんですよね。そうじゃなければ、あんなさわやかな顔をして悪口は言えません。
 それに、怒られるのは、自分が悪いからなんだってわかっているのです。悪いことしなければ、すごく優しいことだってわかっているんです。そんな、お母さんが、大好きなんです。
 でも、怒ると恐いんですよね〜!

 それにしても、この家族の関係は、現代的ですよね。
 みなさんの家庭は、どうなのでしょうか。

 この絵本は、日頃、「よみっこ」することから逃げているお父さんに、本を読むきっかけを作ってくれる本かもしれませんよ。

あんなかいぶつみたことない

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