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絵本

 題名 とのさまサンタ
  本田 カヨ子
  長野 ヒデ子
 発行 リブリオ出版 / 2000年4月
(1988年に祐学社から刊行されていたものを復刊)
 サイズ 29 x 21cm・32ページ
 日本にクリスマスを伝えたのは、記録には残っていませんが、1549年に来日したフランシスコ・ザビエルだと考えられています。
 記録に残るものでは、1552年に最初のクリスマスのミサが日本国内で行われています。
 いずれにしても16世紀半ばの室町時代に、日本においてクリスマスが行われたということになります。

 およそ460年前にクリスマスが日本に伝わっているのですから、いずこかの殿様が、クリスマスを楽しもうと考えても、少しもおかしくはありません。

 しかし登場するのは、子どものように無邪気な殿様。
 楽しむといっても目的は一つ。
 サンタクロースからプレゼントをもらうこと。

 そこで殿様は、権力をフルに使って家来たちをこき使い、準備万端整えて……
 いざクリスマスの夜。

 ところが殿様は、唐草模様の大きな風呂敷包みを背負った泥棒を、サンタクロースと間違えてしまうのです。
 泥棒はすぐに逃げますが、殿様は、寝ている家来をたたき起こして探し出させます。
 すると、何と10人ものサンタクロース……いやいや泥棒が!

 ここで「よみっこ」の時に、子どもたちから何の声も上がらなければ、テンポよくどんどん先に進みましょう。
 けれども……
 「何で、そんなにたくさんの泥棒が、お城に入っちゃったの!?」
 なんていう質問が出たときは、答えてあげましょう。

 殿様は、泥棒サンタに出会う前に、サンタクロースがなかなか来ないのを心配して、障子を少し開けたり、窓をちょっぴり開けたり、鍵をこっそりはずしたりしていたのです!

 細かいことは抜きにして、見所の続きを紹介。

 最後に、自らサンタクロースになることを決心した殿様が、
 「そらとぶ そりを よういせよー!」
 などという、とんでもない命令を出します。

 そこで家来たちが、考え抜いた末に作り上げたものは何か?

 「赤影参上!」

 ということで……
 まんまと空に浮かんだ殿様は、結局は墜落してしまい、お城の屋根にひっかかり、なにやら叫んでいるところで最後のページが終わります。

 しかし……

 裏表紙です。
 ここも、じっくりと楽しんでくださいね!

 そうすると、今手にしている絵本を、博物館に収めなくてもいいのだろうか!?
 ……なんてことを考えてしまうはずです。

題名:とのさまサンタ

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