「かっぱ」とは、なんぞや?
これが、なんとも答えるのが難しいのです。
頭にお皿があったり、背中に甲羅があったり、皮膚は青白かったり緑色だったり、鱗があったりなかったり、きゅうりが好物だったり……
このようなところは、姿かたちなどのことですから問題ありません。
けれども、子どもや馬を水中に引き込む悪いヤツだったり……とっても義理堅い良いヤツだったり……愛嬌のある人気者だったり……人をたたる嫌われ者だったり……
どっちなんだー!
けっきょく、「かっぱ」って訳がわかんな〜い! なんてことになってしまいます。
これは、いろいろな土地にいろいろな「かっぱ」がいて、いろいろな話が伝わっているためです。
でも、それだけでなく、「かっぱ」は、ちょいと屈折しているところがあるからだと思うのです。
なぜならば、「かっぱ」は、水の神が零落した姿だと言われているからです。
「零落」とは、「以前の身分や財産を失いみじめなありさまになること」だそうです。
以前から「かっぱ」には、物悲しさがただような〜 と、感じていたのは、このためかもしれません。
それなのにもかかわらず、「かっぱのすもう」なのですが……おもしろいです!
図書館も児童館も小学校も老人ホームも、いずれでも楽しくよみっこすることができました。
なんてったって「かっぱのすもう」は、童心社の民話紙芝居の中にある「わらいがいっぱい」シリーズに入っているのですから。
登場する「かっぱ」のキャラクターも、不思議なかわいらしさを出していて、とてもいいです。
思い込みがあるからかもしれませんが、よくよく見ると、そのかわいらしさの奥には、やっぱり恐さと物悲しさがひそんでいるような気がするのです。
みなさんは、どう感じるのでしょうか。
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