絵 本 |
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□ 題 名 | もりのなか | ||||||||
□ 作 | マリー・ホール・エッツ | ||||||||
□ 訳 | まさき るりこ | ||||||||
□ 発 行 | 福音館書店 / 1963年12月 | ||||||||
□ 原書発行 | 米国 / 1944年 | ||||||||
□ サイズ | 19 x 27cm・40ページ | ||||||||
紙の帽子をかぶった男の子が、新しいラッパを吹きながら森を散歩する話です。 男の子の後をライオンや象や熊がついて行きます。みんなが、森の中を行列になって行進するのです。 なんでもないのです。ただ、仲間が増えながら行進をしていくのです。でも、なんだか楽しいのです。 絵だって、本文中は、墨色の1色刷りです。とてもシンプルです。でも、単純に見えないのです。夢を見ているような不思議な感じがします。 エンディングで、男の子と動物たちが遊んでいるところに、男の子の父親が現れます。 父親の登場によって、森の中に現実の世界がただよい始めます。ふつうの物語であれば、ここで読者も現実の世界に戻り始めるはずです。でも「もりのなか」では、まだまだ夢の中にいるような気がするのです。 森の中にいる男の子と父親は、読者に背を向けて絵本のずっと奥の方へ去っていきます。現実の世界は、森の向こう側、つまり絵本の向こう側にあるのかもしれません。 ということは、絵本のこちら側にいる読者の私は、森の中にとどまっているということになります。 とり残された私は、どうすればいいのでしょうか…… もう少し、夢の世界で遊んじゃいましょう! いいんです、いいんです。時々は、そういうことをしないと、体の中がザラついてしまいますからね。 |
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もりのなか/名作絵本 |
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