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絵本

 題名 しろくまオント サンタクロースにあいにいく
  アルカディオ・ロバト
  若林 ひとみ
 発行 フレーベル館 / 1998年10月
 サイズ 30 x 21cm・25ページ
 とてもワクワクして楽しいのですが、一つだけ難しいところがある絵本です。

 タイトル通りの物語です。
 白クマのオントが、北極に住んでいるというサンタクロースに会いに行く話です。

 オントは、望みどおりにサンタクロースに会うことができます。
 そしてサンタクロースを見たオントは……大人になるのです。

 これが全てであれば、何の問題もありません。
 でも、北極で出会ったのは、サンタクロースだけではありませんでした。

 北極には実に不釣合いで、その辺にいそうなメガネをかけた、おばあさんが、いたのです。
 このおばあさんは、とても重要な登場人物で、オントの相手役になっています。

 でも、正体が最後まで分からないのです。

 終盤でオントが、
「まって! おばあさんは だれなの?」と聞いても、 おばあさんは、
「わたし? わたしが だれかは ひ・み・つ」 なんて言って、教えてくれませんでした。

 やっぱり、よみっこした時も、「このおばあさんは、誰?」という質問がありました。
 私だってわかりませんから、「誰なんだろうね。わからないね」と答えました。

 そこで、子どもたちから出てきた答えは、「サンタクロースじゃないか」というものでした。

 こんな部分があっても、ちゃんと何かが伝わるんですね。
 「この絵本、欲しい!」といって、絵本を抱きかかえた女の子もいましたよ。

 みなさんは、「おばあさん」のことを、どう思うのでしょうか?
 いろいろな答えがあると思います。
 クリスマスの夜に考えてみるのも、いいかもしれません。

題名:しろくまオント サンタクロースにあいにいく

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