絵本 |
|||||||||
□ 題名 | むこう岸には | ||||||||
□ 作 | マルタ カラスコ | ||||||||
□ 訳 | 宇野 和美 | ||||||||
□ 発行 | ほるぷ出版 / 2009年5月 | ||||||||
□ サイズ | 18 x 23cm・32ページ | ||||||||
国境線は、人間が勝手に地図上に描いたものであって、地球上には実際に存在しないものだ……と言う人がいる。 しかし国境線は、鉄条網となって、コンクリートの壁となって、石や岩の連なりとなって、土のうとなって……多くの場所で実際に存在している。 目に見えない地球上の国境線もある。 しかし時にそれは、(片側が一方的に主張する国境ではあるけれども)人の目に触れないように地中に埋められた地雷の帯だったりすることもある。 国境線は地図上だけでなく、人間が、いろいろな形で地球上に実際に描いたものでもある。 だから国境には、人の意思がある。 だから国境は、人の意思によって形を変えることができる。 しかし無くしてしまうことはできないだろう。 国境は、県境があるように、市や町の境があるように、家の境があるように、部屋の境があるように存在し続けるはずだ。 個人と個人が違うように、国と国が違うのは当然のことだ。 全てを分かり合って一つになることなんてない。 同じ人間だからといって、全てを理解し合うことなんかできやしない。 けれども、認め合うことはできる! 一つでも多くのことを理解し合うために、お互いを認め合うことはできる。 こっち側と向こう側に隔てられた者同士が認め合うことは、とても大変なことが多いけれども必要不可欠のことだ。 そうすることが、平和への一歩になる。 国境と家の境を同じと捉えるならば、私たちの日常だって平和へとつながっていくことになる。 きょう一日、家族一人一人と、地域の人たちと、仕事場の人たちと、認め合って生活できたかどうか。 できたならば、どこかの国境の形が、ほんの少し良い方向へ変わっていくことになるだろう。 兵士が銃を構える要塞のような国境は見たくない。 ……そんなことを考えさせられた絵本です!
|
|||||||||
□ 題名 | むこうがわのあのこ | ||||||||
□ 文 | ジャクリーン ウッドソン | ||||||||
□ 絵 | E.B. ルイス | ||||||||
□ 訳 | さくま ゆみこ | ||||||||
□ 発行 | 光村教育図書 / 2010年12月 | ||||||||
□ サイズ | 30 x 26cm・32ページ | ||||||||
上記した「むこう岸には」と同じようなテーマの絵本です。 こちらは、米国の黒人と白人の家の間に立つ木の柵が、国境の役割を果たしています。
|
|||||||||
題名:むこう岸には | |||||||||
題名:むこうがわのあのこ |
Copyright © 2011 [chaury] All rights reserved.