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絵本

 題名 ぽんぽんポコポコ
  長谷川 義史
 発行 金の星社 / 2007年1月
 サイズ 18 x 18cm・24ページ
 タイトルは、ご想像の通りに、お腹をたたく音。
 いろいろな動物が、お腹をたたいています。

 「ぽんぽんポコポコ」の「ぽんぽん」は……

 平仮名だから……

 お腹の「ぽんぽん」にかけているのだと思います。

「ダジャレかよ!」のツッコミは出てきません。
「なんだかいいな〜」と心底思ってしまいます。

 ところで、この絵本の流れは……

 「ぽんぽん」の文字と、お腹のアップの絵の見開きから、「ぽんぽん ポコポコ ぽんぽん ポコポコ」の文字と、動物がお腹をたたいている全身の絵の見開きへとつながっていきます。

 リズムにのって……
 「ぽんぽん ポコポコ ぽんぽん ポコポコ」

 図書館のちっちゃな子どもたちは、 私が絵本を持って「よみっこ」しながら、片手でお腹をたたいて見せただけで、「一緒にやってみよう」と言わなくても、自分のお腹をたたいてくれました。

 これだけで十分に楽しいのですが、クイズにしても楽しめます。

 ……というより、クイズをしたくなります。
 きっとこれは、作者の長谷川さんの企みです……

 「このお腹は、どんな動物だろうね?」

 と聞いてみると、いろいろと答えてくれます。


 ……ここで突然ですが、この絵本は……

 「はじめての絵本たいむ」というシリーズの中の1冊です。
 ですから対象は、赤ちゃんです。


 ……ここで考えてみてください!

 「ぽんぽんポコポコ」だったら……

 そうです!
 とうぜん、その音の主は、タヌキです。

 だから、最初に登場したお腹を指さして、

 「どんな動物だろうね?」と、子どもたちに聞けば……

 そうです!
 とうぜん答えは、「タヌキ!」となります。

 私もそう思いました。

 しかし、しかし、ページをめくってみると……

 なんとそこには、お腹を叩いている「ネコ」がいるではありませんか。

 それも、すまし顔です。

 まるで長谷川さんが、

 「ほ〜ら、だまされた!」

 と、言っているような顔です。

 なにしろ、すまし顔をしているは、このネコだけなのですから。

 クイズをするように誘っておいて、土俵に上ったら、立ち合いで変化をしてくるとは……

 ネコの絵を見直してみると、
 タヌキとは毛の色が違うし、おへその形も違っていることが分かります。
 それに表紙には、ネコとタヌキが描かれていました。

 けれど……

 「赤ちゃんを相手に、なにもこんなひっかけ方をする必要はないじゃないか。
 まったく大人げない!」

 なんてことを思ったりします。

 でも……

 赤ちゃんだからこそ長谷川さんは、全身全霊を傾けて挑んできたのだと思います。

 だから……

 「ぽんぽんポコポコ」は、
 とんでもなく、おもしろいんだろうな〜

 気持ちよく笑っていると、どこからか……

 「人生ちゅうもんは、そないに甘いもんやおまへんのや!」

 ……という声が聞こえてきたような気がしたのでした。

題名:ぽんぽんポコポコ

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