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絵 本

 題 名 ひとまねこざる
 文・絵 H.A.レイ
  光吉 夏弥
 発 行 岩波書店
1954年12月 / 1998年2月(改版)
 原書発行 米国 / 1947年
 サイズ 21.5 x 16.5cm・47ページ
 子どもころ、まったく本に馴染んでいなかった私が、ワクワクを感じた唯一の童話が「ムスティクのぼうけん」で、唯一の絵本が「ひとまねこざる」です。
 「ひとまねこざる」が私を引き付けた場面は、ただ一つです。
 それは、ガラス拭きの仕事をしていた子ザルの「じょーじ」が、誰もいなくなった部屋に入り込み、ペンキで壁や家具を塗りたくって、部屋の中をジャングルにしてしまった見開きのページです。

 とにかく興奮ものでした。他の部分も楽しんでいたと思うのですが、最もはっきりとした記憶として残っているは、この部分だけなのです。
 当時、何回も繰り返して見たことを思い出しました。けれども、この見開きを見たいために、「じょーじ」が、ガラス拭きに雇われるシーンのあたりから読み始めて「じょーじ」が非常階段から飛び降りるシーンにくると元に戻って見直したり、ペンキが塗られていない部屋の様子が描かれている、前の見開きページと何回も見比べたりしていたはずです。
 久しぶりに「ひとまねこざる」を見て、そんなことを懐かしく思い出しました。

 また、このレビューを書くにあたって発行年をなどを調べていましたら、1998年に改版が発行されているのを知りました。最初に図書館から借りていたものは、1996年第46刷版だったので、すぐに図書館で改版を借りてきました。

 比べてみると、おもしろいです。
 縦書きで右綴じだった体裁が、横書きで左綴じになっています。そのために以前は反転して印刷していた絵を元に戻したのだと思いますが、左右が逆になっている絵があります。
 またページ数も、55ページだったものが47ページになっていて、レイアウトが変わっている部分もあります。
 言葉も興味深いです。今の時代に合わせて変わっているのです。
 「ばんにん」が「おじさん」に、「しょくどう」が「れすとらん」に、「うどん」が「すぱげってぃー」に、「びるじんぐ」が「びる」に、「ぺんきやたち」が「ぺんきやさんたち」に、「こうしゅうでんわ」が「でんわぼっくす」に、「あぱーと」が「まんしょん」にというような感じです。
 でも、おもしろさは、まったく変わっていません。
 今でもワクワクの絵本です。

ひとまねこざる/名作絵本

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