絵本 |
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□ 題名 | っぽい | ||||||||
□ 作 | ピーター・レイノルズ | ||||||||
□ 訳 | なかがわ ちひろ | ||||||||
□ 発行 | 主婦の友社 / 2009年4月 | ||||||||
□ サイズ | 19 x 20.5cm・32ページ | ||||||||
こんなタイトルは、つけてはいけないのではないでしょうか!? だって、発音できないじゃありませんか。 「っぽい」……? 「ぽい」じゃありません。 最初に、小さな「っ」がついているのですから。 もし声に出すとしたならば、息をつまらせて、それから…… 「ぽい」と吐き捨てるように言うのでしょう。 ほら! …………顔が前に動いた! でも結局…… 出てきた音は、「ぽい」と言ったときと、ほとんど変わりありません。 しかし…… 「っぽい」と言いたい気持ちだけは、よく伝わります。 なにしろ、顔が動いているのですから。 そんなことを続けて何回もやっていると…… なんだか、おかしくて楽しくなってきます。 (誰もいない部屋の中で、顔を前に突き出しながら「っぽい」を言い続けてみれば分かります。 ただし、やりすぎると、なんだか悲しくなってくるかもしれませんので、気をつけてください) それに「っぽい」は、文字を見た人を「なんだろな?」と引きつけて、ワクワクさせてくれる力があります だからタイトルは、これでいいんです! ところで物語には…… いっしょうけんめいに顔を動かしながら「っぽい」を言おうとしているような「ラモン」という男の子が登場します。 そして、「それっておもしろい!」などと言ってくれているような「マリソル」という妹も登場します。 そして……何回も絵本を眺めていると思うのです。 作者と訳者も、私たちに向かって、いっしょうけんめいに顔を動かしながら「っぽい」を言っているんだろうな……と。
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題名:っぽい |
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