TOP

読み聞かせについて

絵本を探す ブ ロ グ

絵本の読み聞かせ よみっこ



絵 本

 題 名 すてきな三にんぐみ
  トミー=アンゲラー
  今江 祥智
 発 行 偕成社 / 1969年12月
 原書発行 米国 / 1962年
 サイズ 30 x 22cm・38ページ
 三人組みは、本文の冒頭で「こわーい、どろぼうさま」だと紹介されています。
 でも私には、とってもいい奴らにしか見えません。

 山高帽子を目深にかぶっているのは、恥ずかしがり屋だからかもしれませんし、帽子の下からのぞいている目は、ひとつも濁っていなくて、とてもきれいです。

 そのような三人を見て、突然私は、次元大介に似ていると思いました。
 きっと一人は、次元大介です。そして残りの二人は、ルパンと五右衛門が変装をしているのです。
 そう感じたのは……ただ単に、私が「ルパン三世」を大好きだからです。

 どろぼう三人組は、馬車を襲った時に、さらってきた峰不二子……
……ではなくて、みなしごのティファニーちゃんに翻弄されます。

 もしかしたら翻弄なんてされていないのかもしれません。
 けれども私は、「すてきな三にんぐみ」を読み終わった後に、そのような印象を持ったのです。

 三人組は、ティファニーちゃんに出会った後、どろぼうで稼いだお金を、世の中のみなしごのために使い始めます。
 私は、この三人組の行動は、ティファニーちゃんからの働きかけが大きく影響したていると感じました。

 けれどもです……

 「すてきな三にんぐみ」を読み返してみると、ティファニーちゃんは、三人組から宝の山を見せられた時に、「まぁぁ、これ、どうするの?」と、たった一言、質問しただけで、他に何も言っていません。
 しかもティファニーちゃんは、その後最後まで登場していないのです。

 それなのになぜ私は、かわいいティファニーちゃんが、峰不二子のように三人組を翻弄したと思ったのでしょうか?

 その理由を、ティファニーちゃんが三人組にさらわれるシーンで見つけました。

 みなしごのティファニーちゃんは、馬車に乗って、おばさんの所へ行く途中だったのです。
 そこに三人組が現れます。

 このシーンの最後に、「(ティファニーちゃんは、いじわるなおばさんと暮らすよりは、)この おじさんたちのほうが なんだか おもしろそうと、よろこんだ。」と、書かれています。
 根は優しい三人組だからだと思いますが、ティファニーちゃんには、恐怖の色がまったく見えません。それどころか隠れ家に行く途中のティファニーちゃんは、どろぼうに抱きかかえられて、安心しきったような顔をして熟睡しています。

 この時点で、ティファニーちゃんは、すでに三人組を見切っていたのかもしれません……したたかです!

 私は、確信しました。ティファニーちゃんは、やっぱり峰不二子です。

 きっと今でも「すてきな三にんぐみ」を手玉にとりながら、楽しく暮らしているに違いありません。
 時々、ルパン三世たちのように、三人組と追いかけっこをしながらです。

 これでも、めでたし、めでたしでしょう。

すてきな三にんぐみ/名作絵本

このページの先頭に戻る▲

 
TOP

大好きな絵本を探す

<読み聞かせをしてみよう!よみっこ>
 


Copyright © 2002-2003 [chaury] All rights reserved.