絵本 |
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□ 題名 | つきよ | ||||||||
□ 作 | 長 新太 | ||||||||
□ 発行 | 教育画劇 / 1986年1月 | ||||||||
□ サイズ | 26.4 x 21.6cm・31ページ | ||||||||
このタイトルは、「つきよ」です。 だからといって、「月夜」であるとはかぎりません! もしかしたら…… 「月よー! いったい私にどうしろというのだー?」 の、「つきよ」かもしれませんし、 「今空で輝いているお月様。あれはね……私の月よ」 の、「つきよ」かもしれません。 まぁ、絵本を眺めれば分かることです。 そこで内容ですが…… タヌキが、家へ帰る途中に、山をつたって地上にすべり落ちてくる月を見つけるのです。 ……なんだかこれだけで、他に書く必要がないくらいに、おもしろそうです。 タヌキは、水の音を聞いて、月が森の中の池に降りたことに気づきます。 そして、その池のある場所に行ったタヌキは、月が池でたわむれている様子を、ずっと見ているのです。 それは、それは、すばらしい光景です。 「生きているうちに、どんなことがあっても一度はこの目でみてみたいものだ」と思うほど、美しくて幻想的で、幻笑的でもあります。 それなのにです。 長新太さんは非情にも、タヌキの口をかりて言うのです。 この池は、「せかいいちの たんけんかだって みつからないと ぼくはおもいます」と。 「そんな〜!」という感じです。 パワーのある人は、このラストの言葉に、さらなる幻想を感じて、そんなにすばらしい場所があるなら自分が見つけて行ってやると思うのでしょう。 でも、そんなことを思うこともなく、「そんな〜!」と思ってしまった私は、疲れた中年なのでしょうか…… みなさんは、どう思うのでしょうね。 |
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題名:つきよ |
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