絵本 |
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Amazon.co.jp | □ 題名 | うみをみた | |||||||
□ 作 | 佐野 洋子 | ||||||||
□ 絵 | 広瀬 弦 | ||||||||
□ 発行 | リブロポート / 1991年4月 <絶版> (リブロポートは1998年に解散しています) |
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□ サイズ | 20.5 x 19.5cm・25ページ | ||||||||
「うみをみた」は、かばのなんでもやシリーズ
の5つめの作品です。 いいです! とてもいい気持ちになりました。 でも、なんで気持ちよくなったのか、最初は、よくわかりませんでした。 物語は、「???……なんだったのだろう?」という終わり方をしています。 だから、何度も読み返しました。 けれども、なんだったのだろうを解明するためではなく、ただ単に、また気持ちよくなりたくて、絵本をながめていただけなのかもしれません。 こんなひと時がいいです。 ふわふわとした夢見心地になります。 そして、そのうちに、いろいろな思いがわき上がってきます。 頭の中で、いろいろな「うみをみた」が、生まれてくるのです。 物語は、こんな感じです。 なんでも屋のカバのもとに、キツネの子がやってきて、水が欲しいと言います。 カバは、要望に答えてあげるのですが、キツネの子は、何度も何度も「もっと」を繰り返します。 コップ一杯の水を出しても「もっと もっと」。 バケツ一杯の水を持ってきても「もっと もっと」。 しまいに、雨を降らしてあげても、川を作ってやっても「もっと もっと」と言うのです。 とうとう、大きな川は海になります。 カバが、ゆったりと横たわって、ひろい、ひろい、どこまでも続く海をながめています。 そのカバに、キツネの子が、ぴったりと寄り添っています。 そしてキツネの子が、小さな声で言うのです。 「すごい」 このシーンを最初に読んだ時、なんだかとても感動して、頭の中が、まっ白になったような気がしました。 「すごい」は、もちろん海のことだと思います。 でも、キツネの子が、カバに対して抱いた気持ちでもあると思うのです。 これは後から私の頭の中に生まれた、いくつもの「うみをみた」の一つです。 みなさんも、それぞれの「うみをみた」を味わって、いい気持ちになってくださいね。 こんな絵本は、復刊してほしいですね。 |
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題名:うみをみた |
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