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絵本

 題名 よるくま
 作・絵 酒井 駒子
 発行 偕成社 / 1999年10月
 サイズ 19 x 25cm・32ページ
 不思議感が、何とも言えず心地いいのです。

 「よるくま」とは、ある夜、小さな男の子の所に現れたクマの名前です。単純なネーミングです。
 でもこれが、いいな〜と感じるのです。「よるくま」は、この小さな男の子が生み出したクマなのですから。
 ですから、表紙に書かれているタイトルの文字だって、素っ気ないくらいにシンプルなのだと思います。

 物語は、ベットの中で横になっている男の子が、ママに寝かしつけられているところから始まります。けれども男の子は、眠らないで、自分で話を始めるのです。
 この話の中で登場するのが、「よるくま」です。

 ここで読者である私達は、「『よるくま』だなんて、かわいい男の子だね〜」なんてことを言って、男の子をあなどってはいけません。

 男の子の話は、飛躍の仕方が、すごく楽しくて感動しちゃうのです。
 そして、時々「こんなことって、あるな〜」なんてことも思いながら、いい気持ちになってきます。

 男の子の空想の世界は、現実の世界と混じり合いながら進んで、最後に私達は、男の子の夢の世界に引きずり込まれてしまうのです。

 この時に感じるはずです。
 「よるくま」は、なんて素敵なネーミングなんだろうって!

題名:よるくま

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