絵本 |
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□ 題 名 | まちんと | |||||||
□ 文 | 松谷 みよ子 | |||||||
□ 絵 | 司 修 | |||||||
□ 発 行 | 偕成社 / 1978年2月 | |||||||
□ サイズ | 21 x 19cm ・ 28ページ | |||||||
「まちんと」とは、「もう少し」のことです。 広島に、原子爆弾が落とされた日の話です。 三つになる女の子が、倒れたままで苦しんでいます。 お母さんが、口にトマトを入れてあげます。その後に女の子が言った言葉が、「まちんと、まちんと」です。 お母さんは、トマトを探しに出かけます。でも、戻って来た時には、女の子は死んでいました。 「まちんと、まちんと」と言いながらです。 もう少しだけでもいいからトマトが欲しかったのでしょう。 もう少しだけでもいいから生きていたかったのでしょう。 絵本の中の女の子は、つぶやきながら私たち一人一人の体の中に「まちんと」という言葉の種を埋め込んでいきます。 私たちは、その種が実を結ぶために、私たちの「まちんと」が何かを見つけなければならないのです。 |
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題名:まちんと |
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