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読み聞かせについて

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絵本の読み聞かせ よみっこ

 コミュニケーションをしよう
   ● 一方通行じゃない読み聞かせ

 読み聞かせは、生のコミュニケーションです。
 読み聞かせは、読む人と聞く人がいてはじめて成立しますが、決して一方通行ではありません。

 聞き手は、何も言葉を話さない時でも、息遣いや、まばたきや、うなずいたりする体の動きなどで、たくさんの返事を読み手に送っているのです。
 そして読み手は、その返事によって、間の取り方や声のトーンが変わってくるはずです。また、本を読みながら、読み聞かせている子どもの手を自然に握ったり、抱きしめたりしているかもしれません。

 読み手に聞き手を思いやる気持ちがなければ、読み聞かせている物語が聞き手に届くことはありません。
 例えば、親が子どもに絵本を読んでいるとします。子どもが、絵を食い入るように見つめている時にページをめくってしまったなら、子どもは夢中になっていた物語から離れてしまうに違いありません。そして、読み聞かせの場からも離れて、読み手との距離までひろげてしまうかもしれません。
 読み手の勝手な一方通行では、コミュニケーションは成立しないのです。

   一緒に過ごす時間を楽しみたい


 聞き手を思いやって楽しませても、自分自身も楽しむということを忘れてはいけません。
 それは、読んでいる本を聞き手と一緒に楽しむということだけではなく、親と子が一緒にいる貴重な時間そのものを楽しむということでもあるのです。
 極端な言い方をしてしまえば、読み手と聞き手の両方が、本の内容をすぐに忘れてしまったとしても、一緒に過ごした時間を幸せなものだと感じて、声や肌のぬくもりを覚えていたなら、それはすばらしいことだと思います。
 絵本や童話は、そんな時間を作り出すために、人と人をつなぐための仲立ちをしてくれるはずです。

   感想を聞かないでほしい


 コミュニケーションといっても、基本的に読み聞かせの後の感想を聞くことに、賛成をしたくありません。
 聞き手が物語や絵から感じた印象の余韻をなくしてしまうだけでなく、せっかく受け取った印象そのものが、体にしっかりと染み渡る前に壊れてしまうかもしれないからです。
 小学生の頃を思い出すと、おもしろい本を読んだ後は、理由もわからず、単にワクワクやドキドキを楽しんでいたことが多かったと思います。

 単なるイメージですが、読み聞かせの後に、窓辺でほお杖をついて物思いにふけっている子どもの姿が思い浮かびます。そんな時に、子どもの肩を後ろから叩きたくはないと考えています。

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